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電子ブレーカー

電子ブレーカーが導入できない? 「消火ポンプの有無」に注意

更新日:

電子ブレーカー。

導入するだけで電気代が安くなる、魔法の(ような)機械ですよね。

 

◆電子ブレーカー参考リンク

マンションに導入する電子ブレーカーとは? 簡単な仕組みとなぜ電気代が安くなるのかの解説

電子ブレーカーについて、よくある質問とその答え(Q&A)


 

 

電子ブレーカー。

『最新式のブレーカーを変える事で“電気使用量が落ちる”』、というような胡散臭い話ではなく、やっていることは、電気契約の内容変更による基本料金のダウンです。

そんなわけで、この機械は、『導入しないと損』という類のモノであると、私個人としては思っています。

導入に際して、特段にデメリットというほどのデメリットはありませんし。

 

さて、この電子ブレーカー。

『導入したくてもできない』物件があります。

今日はそんなお話。

 

電子ブレーカーは、消火ポンプと接続できない

消火ポンプ。

その細かい設置基準については本旨からずれるので書きませんが、それなりの規模のマンションであれば、『屋内用消火栓』という設備が設置されています。

(20戸前後のマンションであれば「設置されていないかな?」、というくらいの規模感です。だいたいのマンションはついてます)

その『屋内用消火栓』に水を送る為のポンプが、消火用の加圧ポンプです。

 

もちろん、火事でもなければ普段は起動しません。

点検や、消防訓練の時にちょっと動かす程度です。

 

電子ブレーカーを設置するのは、動力回路(低圧)です。

動力回路とは、例えば、エレベーターや、給水用ポンプや、エアコンなどが繋がっている回路です。

主に照明や掃除機を利用する時などに使っている、100ボルトの回路とは、別の回路です。

(主に照明や掃除機に使っている回路は『従量電灯』といい、マンションは別の契約をしています。ですから、電気契約は複数あります)

 

消火ポンプは、動力の回路を利用します。

問題は、エレベーターなどと同じラインで消火ポンプが繋がっているケースがあるのです。

 

契約状態をを具体的に言うと、

◆特に問題ないマンション
  1. 従量電灯B ※照明に使用
  2. 動力(低圧)契約1 ※エレベーターに使用
  3. 動力(低圧)契約2 ※消火ポンプに使用
◆今回取り上げている、ちょっと困るマンション
  1. 従量電灯B ※照明に使用
  2. 動力(低圧)契約 ※エレベーター、消火ポンプで併用

こんな感じ。消火ポンプと他の回路をまとめてるんですよね。

とまあ、ここまでは、よくある話です。

 

電力自由化前までは、消火ポンプの回路を単独配線に切り離していた

良くある話、で終わってたら、そうです。記事は書いていません。

というか、前までは「良くある話」、で終わっていたのですけれど・・・。

 

どうして「良くある話で終わっていたか」というと、消火ポンプが単独回路ではない場合は、単に、電子ブレーカー導入時には『切り離す工事』をしていたからなんです。

その分、余計に工事代はかかってはいたのですが、まあ、そのコストは電子ブレーカーの電気代のコストカットでペイするということで。

それと、工事代追加もそうなのですが、消火ポンプ用の電気契約を追加することになります。

つまり、毎月、消火ポンプ用の基本料金も追加で支払わないといけませんので、コストメリットが更に減ってしまいます。(割引もきくのでそんなにかかりませんけど・・・)

 

それが、電力自由化前までの話。

 

電力自由化後は、回路を切り離せなくなった

タイトルの通りです。

気が付けば、地域電力会社(東京電力や、関西電力のこと)が、「消火ポンプは切り離せません」と言い出しました。

理屈はちょっとまだ理解できていませんので、ここでは結果のみ。

とにかく、切り離せません。

(複数の方からきいたのですが結局、理屈がよくわからなかったので、たぶんこれ、私一生わかんないです。機会があればもう一回聞いときます)

 

切り離せなくなりましたので、結果どうするか。

消火用ポンプの回路を、電子ブレーカーに接続する以外の方法がなくなりました。

 

それって大丈夫なの?

電子ブレーカー。

『電気の最大使用可能量を下げて』、『契約容量を下げて』、『電気代の基本料金を下げる』

というものです。

電気の最大使可能量が減るということは、ブレーカーが落ちる可能性があがるということ。

(実際は落ちないように設計するので、まずブレーカーが落ちる事はありえませんが)

 

ブレーカーが落ちる可能性が高くなる、ということは、不安要素もアップ。

そもそも、今までは「同じ回路では契約できないので、契約を増やしてください」って言ってたのに、自由化後は契約を増やせないって・・・。

 

行政の回答は?

消防局に確認しましたところ、「法令的には特に問題ありませんが、行政(消防局)は認めないよ」、との回答が。

神戸市と京都市には確認を取ったので間違いありません。(平成25年頃に1度確認、平成28年頃に再確認の話です。将来の回答はわかりません)

行政からの回答をまとめると、「法令的に設置してはいけない根拠はないが、”想定外の何かあった時に”消火ポンプが作動しない可能性がゼロではない以上、行政としては聞かれれば許可はできない」というニュアンス。

 

もう少し詳しく書くと、理由としては二つ。

  1. 他の電気回路に巻き込まれて遮断される可能性があるため、ダメ
  2. ブレーカーの容量が、設置時から変更される可能性があるため、ダメ。(従来ブレーカーの場合は、容易に変更できないからOK)

という、「う、ううん・・・」という理由。

聞いた当初は、「もうこれ無視しちゃえばいいんじゃないの?」とも思いましたが・・・。

(こんなの、最初から織り込み済みのわかりきった話だからです。今さら何言ってんだ、って思いました)

 

じゃあ、地域電力会社はどうなの?

私の地域は関西圏です。

というわけで関西電力にお伺いをたてました。

なんで回路を分けられないのか。

そして、回路を分けられないのであれば、電子ブレーカーに消火ポンプを接続するほかないが、それっていいのか。

 

なんで回路をわけられないのか、については、私の理解力不足でいまだ謎なのですが、とにかく回路は分けられないと、ここは折れませんでした。

が、電子ブレーカーに消火ポンプを接続すること自体は、

「いいですけど一筆書いてもらえます?」

という回答でした。

 

おや? 書けばいいのかね?

何をだね?

関電「これ書いてください」

 

そうして渡された、「確約書」というA4一枚の用紙。(聞いた話だと、東京電力も同じ対応だとか)

ちょっとここでUPしていいのかわかんないので上げませんが、内容を簡単に書くと、ポイントは以下の3つ。

  • 設置者(つまり管理組合)は、消防設備を含めた設備が作動しなくなる恐れがある事を承諾する
  • 設置者は、自らの責任で容量を設定する
  • 設置者は、何らかの損害が発生した場合でも、賠償請求はしない

これを組合にハンコもらってね、っていう話でした。

当たり前といえば当たり前の内容なんだけど・・・。

管理会社が、管理組合に対して、「ハンコ頂戴」とはすごく言いにくい。

というか、言った場合、最悪のケース、管理会社が訴えられる可能性がありました。

 

どの面下げて「ハンコチョウダイ」って言いに行けばいいんだ。

アホ面かな?

 

憤慨して各方面と交渉に乗り出しましたが、結果はかわりませんでした。

どちらかというと、『激しくキレる』(あ、頭がってことだよ?)方の私が交渉してダメだったんで、まあこりゃダメなんだと思います。

 

電子ブレーカー設置業者の対応は?

私が知る限り、電子ブレーカーを導入する大手企業は3社です。

3社中、2社は、「かまわずやってるよ」とのこと。

(ちなみに、このうちの1社は、むしろ電力自由化前から消火ポンプ回路切り分けずに工事してたからね、企業理念が少し怪しいからね、お付き合いしたくないね)

1社は断っているとのこと。

 

ふむふむ。

なんとなく全体像が見えてきました。

最終的な私の判断としては、危ない橋は渡っちゃダメ

 

どうしても、ということであれば、地域電力会社と同様の確約書を、管理組合から管理会社としてももらうという手だてもありましたが・・。

うーん、という感じです。

管理組合と管理会社は一蓮托生みたいなところありますから。

少なくとも、管理会社から話をもって行くのは怖いかな、というのが結論です。

 

電子ブレーカーのコストメリットは、年間で10万~20万円程です。

月額1万、2万程度ですから、まあ、万が一の訴訟リスク、そしてなにより消火ポンプが動かない可能性が少しでも上がる事(現実的には揺らぎに等しい可能性ですが)を考えれば、見送りが妥当かなあ、という感じです。

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