マンションベランダの排水つまり。よくある原因は、「排水管にゴミ(主に土)が詰まっていて、水の流れを邪魔している」というものです。その対処方法について。
排水溝つまりの解決(具体例)
赤丸で囲った部分。
配管と、壁の間にスキマがありますよね? ここから水がこぼれてきて、「洗濯物が~・・・」というのが、よくあるお話。
おそらく、赤丸の部分にゴミが詰まっています。特にプランターで植物を育てている場合、水やりとともに微量の土が流れていきます。それが配管に溜まっていって・・・。で、水が溢れてくる。上階の方は、生活に支障がでるわけではないので、気が付かないことが多いです。
ゴミを押し出す
排水管に溜まったゴミを押し出します。上階の排水口を確認しますと、こんなカンジ。
蓋が邪魔なので外します。
↑必死で外してるの画。
ネジが固まってしまっていて、少々のことでは外れないケースも多いです。きちんとした道具がないならご自身での作業はやめて、無難にプロに任せたほうが良いかもです。たとえば、ドライバーでも、100円均一の商品だと精度が悪いです。精度の悪いドライバーで無理に力をかけると、ネジの形が壊れてしまうので、触らないほうがいいです。
プロはショックドライバー(金槌で頭を叩くと回るドライバー)を使うこともあります。
はずれました。ゴミが見えますか? 中央の排水溝の奥にモヤモヤっと見える黒い物体がつまっているゴミです。(今回は、園芸用の土が詰まっていました)
これを突いて流していきます。
「何で突けばいいの?」ですが、配管を傷つけないように対処できるのであれば何でも構わないです、ゴミが取れさえすればよいので。
散水用の、多少汚れても構わないゴムホースがあればそれでつついてみてください。または、ホースから水をだして水の力で押してやっても良いと思います。(逆流すると思うので、タオルで塞ぐとかして、水の出し方には注意してください)
高圧洗浄機の水流で流してもも良いですが、激しく逆流することがあります。階下に水が落ちた、などでご近所トラブルにならないよう、重々ご注意ください。
今回は、専用のワイヤーを利用しました。
↑こんなやつです。
二次被害に注意!
流した土は階下へ流れていきます。排水管の経路を確認して、二次的な詰まりが発生していないかは、よく確認しておいてください。
以下、参考情報
作業料金は、誰が負担するか
住戸の方が負担することになる可能性が高いです。
一般的に、マンションのベランダ・排水管は共用部分(個人の持ち物ではない部分)です。
ですから、壊れてしまった場合の修理費は、マンションの共益費から支出されます。しかし、詰まりは別です。個人の使い方・管理の問題だからです。
普段から気をつけて、こまめに土がつまらないように清掃をするなど心がけたほうがよいですね。
ベランダで植物を育ててよいのか?
お住まいのマンションの管理規約によりますが、多くのマンションでは禁止していると思います。(正確に表現すると、ベランダで植物を育てることがダメなのではなくて、「ベランダにモノを置くことがダメ」になっているのではないかと)
また、ベランダは避難経路に指定されている事が多いです。避難のために十分な幅が必要ですし、万が一の有事の際に慌てて逃げようとしてプランターに足を取られて怪我をした、ということも予想できます。そういうわけで、ベランダの個人的な利用には、かなり制限がかかっています。一度、管理規約をご確認ください。
排水管(雨水管)の掃除は、定期的に行わないのか?
一般的には、行われていません。
多くの分譲マンションでは、排水管の洗浄を管理組合の事業として行っています。これは、「浴室・台所・洗面所」などの配管、いわゆる「雑排水管」の掃除です。ベランダの雨水管やトイレの汚水管は、洗浄の対象ではありません。
パイプユニッシュなどの薬剤を使用してよいか
ダメです。というか、やめたほうが無難です。
というのも、一般的なマンションのベランダの排水は、他の住戸に接続されているケースが多く、使用した薬剤が他の住戸に漏れ出してしまうことがありえます。
また、配管などを痛めることを防止するためにも、薬剤師用語は用語は流水でよくすすぐ必要があるのですけれど、ベランダの雨水配管から他の住戸に飛び出したりした薬剤を完全に流し切ることができません。
可能性はそう高くありませんが、変色した、防水がなくなった、私物がいたんだ、などのリスクがあります。
ちなみに、パイプユニッシュ等の薬剤は髪の毛などのタンパク質を溶かすもの。ベランダの排水口に詰まっているのは土であるケースが多く、そもそもの話、パイプユニッシュ等の薬剤で解決するかどうか自体を疑うことになると思います。
普段から、ベランダの排水口の点検を!
排水溝を掃除していないと、詰まる原因になりやすいです。
まt,大雨の際に思わないトラブルとして指摘されるのが、排水口の詰まりによるトラブルです。
特に台風シーズン前にはチェックをしておいたほうが無難です。