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消防関連 設備関連

マンションの地下消火水槽で、大雨の時に満水警報が出た場合の処置

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マンションで、『消火水槽から満水エラー』。

急にそんなエラーがでたらびっくりしませんか?

 

特に、台風の時。

これの原因は、大雨が降ったせいで「オーバーフロー管から、地下水槽へ雨水が逆流している」可能性があります。

今回は、その対処法についてのお話しです。

(つっても結論は、「対処法はない」なんですけど!)

 

消火水槽とは?

地下に設置されている、主に屋内消火栓の水源として利用される水槽です。

案外と、でっかい水槽が設置されています。

(詳しくは消防法や同施行令で! 一応こんなイメージです)

 

要するに、「でっかい水槽がマンションの地下にあるんだな!」と思っていただければ99%合っています。

そして、「その水槽の水は、消防に使われるんだな!飲めないんだな!」と思っていただければもう100%です。

全てのマンションに標準装備ではありません。

 

どんな時に満水警報がなるか?

  1. オーバーフロー管からの雨水の逆流
  2. フート弁(逆止弁のこと)が故障して、ポンプから水が逆流
  3. ボールタップ(バルブ)の故障で、水が出っ放し
  4. どっかにゴミが噛んでて、上記の状態になっている
  5. 配管の漏水があって、水がでっぱなし
  6. 電気的な短絡があって、警報が誤作動

パッと思いつくのはこのくらい。

 

2以降はあんまり起こることでもないですけど、何もないときに「ピーコラ警報が鳴っている!」という場合は、どこかが故障しているはず。

故障の場合は、何をどうしたところで、フロントや管理員の技術レベルでは、することもできることも「ない」です。

ゴミとかの場合はボールタップをペシペシしたら直るかもしれませんけど・・・。いずれにせよ専門職の範疇かと。

今回は『1.オーバーフロー管からの雨水の逆流』についてのお話しです。

 

なぜオーバーフロー管から雨水が逆流するのか?

消火水槽のしくみの話

消火水槽は、地下にある水槽です。

これに水をためるのですけれど、その水はどうするかというと、水道水を使っています。

地下の水槽は消火に使うものなので、常に一定の水位を保たないといけません。

 

ということは。

水が減ったら、バルブを開けて水を追加しないといけませんよね?

で、水が増えたら、開けたバルブを閉めないといけませんよね?

 

でも、その水位レベルを、毎日誰かがチェックするわけにもいきませんから、自動でチェックする仕組みを採用しています。

それが、ボールタップという設備です。

(バルブで開閉しているところもある、らしい、と聞いていますが、うちんとこはないので、ええと、すいません)

 

ボールタップってご存知ですか?

トイレのタンクに、ボール状の浮きが浮いてませんか?

あのボールは、水位をチェックしてるんですよね。

減ったら出す、増えたら止める、という機能を持っています。だから勝手にタンクに水が溜まって、溜まったら水が止まります。

それより少々スケールは大きいものの、機能や仕組みは同じものが、地下にもついています。

 

消火水槽の水が「減ったら」どうなるのか

減ったら警報がなります。

すると、「ああやべえ、水槽の水がないわ!」となり、誰かが水を足しに行きます。

その場合は、特に誰にも迷惑かかりませんね。

(もちろん消火に差し支えさえなければ、という前提ですけれど)

 

今度、消火水槽の水が「増えたら」どうなるのか

増えたときも、もちろん警報が鳴って、「ああやべえ、水槽の水が増えすぎたわ!」となり、誰かが水を抜きに行きます。

その場合も、だれにも迷惑かかりませんよね。

 

迷惑はかからないのですが、しかし一つ問題があります。

前述の「何らかの故障」によって水槽に水がひたすら足され続けた場合、どうなるのか、という話です。

当然に、水は増え続けますから、いずれは水槽からあふれます。

あふれると、マンションは浸水します。

これってヤバいですよね。

 

それを回避するために、『オーバーフロー管』という排水用の、水の逃げ道があらかじめ作られていて、これが、「どこか」につながっています。

ですので、水があふれてマンションが浸水したりすることはありません。

 

「どこか」

この「どこか」は、物件によってさまざまですが、例えばマンションの目の前の用水路であったりします。

 

その用水路につながっているオーバーフロー管よりも、用水路の水位があがるとどうなるのか

本来は排水用の配管です。

しかし、大雨で用水路の水かさが増えると。

マンションの水槽から、外の用水路へ水を吐き出すはずの経路を、逆にたどって雨水が流れ込んできます。

 

そういったわけで、大雨が降ると消火水槽の水が増えてしまう、ということが起こるみたいです。

 

対策は?

長々と書いといてなんだかアレなんですけど、えっと、

ないです。

 

いや、冗談じゃなくて。

大雨で『オーバーフロー管から雨水が消火水槽へ逆流する』なんて「Wow」なことが起こってるときに、誰かができることなどありますでしょうか。

 

座して待つ。

 

いや、確かにですよ。

確かに、『オーバーフロー管から逆流した雨水が、マンホールをつたって、館内に浸水するケース』が、ないわけではないので、『消火ポンプで排水する』のが最適解のようにも思うのです(移動式の小型水中ポンプ程度だと追いつかないので却下)が、しかしまあ、連通管的な話を引用すると、『マンホールを通じて館内に浸水したと同時に、館内へは別のルートからも浸水が始まっている』と思われます。

マンホールが低い位置にあれば別ですが・・・。

 

消火水槽が満水になった後の処理

大雨が降っている時の対策って何もないです。

けど、終わった後は、対応が必要になります。

 

対策は二つ。

  1. 屋内消火栓で放水
  2. 水中ポンプで水をかきだす

「易操作性」タイプの消火栓であれば、一人で操作ができるうえ、後処理も簡単なのでよろしいです。

1号消火栓(ペラペラのホースのやつ)は、後処理が面倒なので、水中ポンプを使う事が多いですね。

 

屋内消火栓で放水した場合は、約10分ほど。

水中ポンプの場合は、1時間~2時間くらいかかります。

 

おわり

そういうわけで、大雨の際に満水警報が鳴ったところで、設備屋さんも管理会社も何もできずほったらかし、というケースは全国で往々にしてあるのではないかと。

・・・皆さんどうされてます?

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