総会

マンション総会の司会進行の台本(シナリオ)の例

マンション総会の司会進行を、一例でご紹介します。

明確な決まり、というものはありません。
細かい部分はそれぞれのマンションでアレンジして、自由にやっている、というのが現実です。

ここでは、「一般的なもの」と私が判断する範囲でご紹介しますが、数ある例の一つに過ぎません。こだわることなく、最善は各々が考えて決めていただければと思います。

マンション総会の進行に必要な役割

  • 議長
  • 司会・進行
  • 集計役
  • タイムキーパー
  • 書記

このうち、議長は、管理規約の規定の中で『理事長が務める』とされていることが多いです。(ご自身のマンションの管理規約を確認してください)

残りの役目は、特段の理由がなければ、管理会社のフロント担当がすべてこなすことになると思います。(議長だけは管理会社では務めることは出来ません)

管理会社に頼らず総会を行う場合は、役員の中から任命すればよいでしょう。
理事長が全て行なうと大変ですから、役割は分担したほうがスムーズです。

総会の進行台本シナリオの具体例

開会の挨拶(司会)

司会を務めます、●●です。
よろしくお願いします。

予定の時間となりましたので、●●マンション第●期定期総会を開催いたします。
まずは、理事長より開会の挨拶をいただきます。

理事長挨拶(理事長)

お忙しい中お集まりいただきまして誠にありがとうございます。
本日は、よろしくお願いいたします。

挨拶なので、自由にしていただければOKです。

ただし、総会のメインは、議案の採決です。
セレモニーのような、形式張った長い挨拶は不要とお考えください。

議長、議事録署名人選出 (司会)

ありがとうございました。

さて、管理規約第●条に基づき、議長は理事長である●●さんにお願いいたします。
また、議事録署名人は、出席の役員である●●さん、●●さんにお願いいたします。

出席状況の報告(司会)

本日の出欠状況の集計結果を報告いたします。

この場にお越し頂いた出席者は、●●名
本日は欠席の方で、議決権行使書の提出者●●名、委任状提出者、●●名
本総会出席者の総合計は、●●名となりました。
議決権総数●●名の過半数の出席がありますので、本日の総会が成立したことを報告いたします。

議案審議前の注意事項説明(司会、または議長)

議案の審議を行います。各議案とも、補足説明の後、質疑応答の時間を設けます。
質問のある方は、挙手の上、議長の指名を受けてから部屋番号・氏名を述べた後に発言をお願いいたします。

はじめちゃん!
はじめちゃん!
他、必要であれば注意事項を説明します。

以下のものは一つの案です、これはマンションごとに、雰囲気ごとに変えてください。

各議案の審議(議案の数だけ繰り返し)

司会:「第○号議案、○○の件について審議します。補足説明を○○さん、お願いします」

(補足説明)

議長:「質問はありませんか?」

(議長の指示により、質疑応答)

議長:「他に質問はないようですので、採決を取ります。本議案に賛成の方は、挙手をお願いいたします」

(採決)

議長:「賛成○○名、反対○○名、議決権行使書による賛成○○名、反対〇〇名。委任状○名を含め、過半数の賛成がありますので、本議案は可決となりました」

否決の場合は、「過半数の賛成がありませんでしたので、本議案は否決となりました」となります。

この場合、単に否決となるだけでなく、何らかの調整が必要となる場合も多いです。今後どう対応するかをお知らせしておくとよいかと思います。

補足

補足説明は、多くの場合は管理会社がすることになると思います。
また、質問に対する回答も、管理会社が行なうでしょう。

管理会社に頼らない場合は、各議案に一番詳しい方がすることになります。
例えば、会計報告であれば会計担当理事、設備報告であれば、設備担当理事、など。

挙手の人数や、採決の結果を判定する作業は、意外と大変です。
数を数える専任の担当者を一人置いたほうが楽だと思いますよ。

議案の終了後(議長)

以上で、予定していた審議を終了いたします。
続きまして、意見交換の時間を設けさせていただきます。
管理組合運営のことで、なにかご意見のおありの方はいらっしゃいませんでしょうか?

(意見交換)

以上を持ちまして、本総会を閉会とさせていただきます。
本日は、ありがとうございました。

総会の進行についての補足

多くのマンションでは、管理会社が司会進行表をつくっていると思います。
ここで紹介したものを、わかりやすくまとめて紙に印刷したものです。

理事長は、そのとおりに読みすすめてゆくと、あとは管理会社が質疑応答まで含めてこなしてくれる、というのが多くのマンションの姿ではないかと思います。

 

最良は、司会進行、質疑応答を含めて、すべて管理組合の役員メンバーで行なうことだろうと思います。
が、現実はそうではなく、多くは管理会社が行っているのが現実です。

過度に管理会社が総会を取り仕切ってしまうと、管理組合の独自色が失われてゆきます。

私は、これは良い、悪いの話ではないと思っています。
管理会社の立場から言うと、「やる人がいないのならやっときますけど~?」という程度の話だからです。

基本的には、管理組合が主体である、ということを念頭に置きながらも、スムーズな進行のために、状況と求めに応じてフロントが運営を行なう、ということにるのかな、と思います。

ABOUT ME
はじめちゃん!
はじめちゃん!
分譲マンションを管理する会社に勤めています。 資格:管理業務主任者/マンション管理士/宅地建物取引主任士/マンション維持修繕技術者/二級電気工事士/2級建設業経理士/二級建築士/1級船舶免許

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  1. アバター 器用人 より:

     総会進行原稿を管理会社が作ることには反対しませんが、進行が間違いないかは事前にチェックしなければなりません。 総会の司会は議長ですから、議長は必ずチェックし、瑕疵がないことを確認しなけれななりません。 そして、重要事項説明書上、管理会社には一切責任がないよう書かれていますから、重要事項説明書自体が「詐欺的文書」と言わざるを得ません。

  2. 議長が司会をすることに問題はないと思いますし、議長が内容をチェックすることも良いでしょうが、司会は別で立てても良いと思いますよ~。
    どうするかは管理組合で決めて管理会社に指示を出せばよろしいかと。
    もちろん、管理会社のシナリオを採用せず、独自に作成されるのであればそれがベストです。

    重要事項の内容は個別のケースなので私はよくわかりませんが、総会の運営については管理組合の業務ですし、そこに管理会社の責任がないのは至極真っ当かと判断します。
    詐欺かどうかは別として、必要なだけの説明を求めれば良いと思いますし、責任が必要なのであればそのような契約をされれば良いと思います。
    嫌なら、お互いに契約をしない自由もありますしね。

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