「分譲マンションの1年」と表現するときは、「何を主語にしているか」によって時期が変わってしまいます。
図にするとこんなカンジ。

大きく分けると3つのスケジュールがあります。
- 管理組合の会計を主とした「1年」
- 役員の任期を主とした「1年」
- 管理業務委託契約の契約期間を主とした「1年」
管理組合の会計を主とした「1年」
青い矢印です。

よくある流れ
1月:管理会社が決算資料を作成
2月~3月:管理会社→理事会への決算報告
3月~4月:管理組合総会を開催。理事会→組合への決算報告
「マンションの1年」といえば、この「会計上の1年」を指すことが多いです。
役員の任期を主とした「1年」
オレンジの矢印です。

よくある流れ
12月末に決算を迎えたマンションは、3月~4月に管理組合総会が開催される。
総会の中で新役員が承認され、総会終了と同時に新旧役員が交代する
役員に就任するには、総会の承認が必要です。
なので、総会終了と同時に役員の変更、そして引き継ぎを行う事が多いです。
管理業務委託契約の契約期間を主とした「1年」
黄色い矢印です。

よくある流れ
12月末決算を迎えたマンションは、3月~4月管理組合総会で、次の管理業務の契約が承認されます。
その数カ月後に、委託契約の期間が到来し、新たな契約時期がスタートします。
契約開始時期に決まりはありませんが、総会終了の3ヶ月後くらいが多いのかなー、と思います。
また、管理業務の契約期間は、1年更新が多いですが、2年でも法令上の問題はありません。
契約の自動更新がダメなだけです。
まとめ
出来事の順番としては、
- N月末に決算
- N+1~2ヶ月後に、決算報告(管理会社→理事会)
- N+2~3ヶ月後に、管理組合総会(役員交代)
- N+6ヶ月後くらいに、新しい管理業務委託契約のスタート
1に戻る。(また新たな1年がスタート)
です。
時期はマンションによって違います、これは、あくまでもモデルケースです。
新人フロントさん向けのお話でした。慣れれば、ごく当たり前のこととして理解できますから心配はいりませんが、この手の話は早いうちに理解しておいたほうが何かとスムーズです。