大規模修繕工事では、タイルの補修を行います。
少々の浮きでしたら樹脂を注入してくっつけますが、割れていたり、広範囲で浮いていたりすると張り替えることになります。
樹脂を注入した場合は必ずしも音が止まらないこともありますが、少なくとも張り替えた場合は、当然、音は正常になっているはずです。
が、工事終了後、1年点検、2年点検などで叩いてみると。
「あれ?音がするゾ」(つまり浮いてる)ことがあります。
これってなんなんだろう?
特段に珍しい、というわけではなく、ちょろちょろと見つかります。
ってなことで現場の方に聞いてみました。
ちなみに、注入ってこんなかんじ。
貼ってるのはこんなかんじ。
新築の工事のように大量のタイルを貼る場合は、(私の知る限り)モザイク貼り工法が多く採用されています。
張り替えたタイルが浮く原因は?
もともとタイルが割れていた(あるいは浮いていた)ところは、建物に原因がある可能性がある。(構造的に力がかかりやすい部分である、など)
工事の際に張り替えたとしても、原因を解消しない限りは再発する可能性は否定できない。
とのことでした。
なるほどナー。
大規模修繕工事後、タイルが落ちた事例はあるか?
ない。
複数の現場監督や設計者に聞きましたが、同様の回答でした。
背面のモルタルは浮いていたとしても、目地でも持ちます。
1枚が浮いても、面で剥がれ落ちない限りは落ちたりしない、というのが実際なのかもです。
工事後の、タイルの工事補償はあるか?
大規模でのタイルについての工事補償は、一般的には仕様に含まれていないと思います。
(当然、補償は個々の契約によりますので、そういう補償をつけているケースもあるかもしれませんが)
ただし、工事後にもしタイルが落ちた場合は、タイル施工不備(そうでなくとも点検不足)の可能性が真っ先に疑われることになります。
疑ったからといって、原因が確認でき、さらに責任を追求できるかどうかは別問題ではありますが。
新築マンションのタイルの剥落
タイルというものは、必ず浮き、そしていずれ落ちます。
大規模を先延ばしにして17年~20年くらいで剥落した(あるいはしかけた)ケースを数件知っていますから、まー、そういうもんなんだろう、と私は思っています。
新築マンションのタイルの剥落については、社会的なネガティブインパクトも相当強いものですから、デベロッパーは敏感です。
通常、新築時のタイルの補償は2年程度ですが、なんだかんだと、10年程度まではデベとの交渉はできるんじゃないかなーと思います。
(デベ側も、「あそこのタイルは落ちる」という噂が流されることを嫌います。また、設計事務所等の第三者が入ってきて余計な口出しされるのも嫌がりますから、沈静化には積極的です)
10年以上経過すると、デベ側も「そろそろ組合さんのほうで・・・」と言い始める頃ですね。
1回目の大規模修繕工事が完了すると、客観的に見てもデベ側に責任はありません。
「大規模修繕工事の施工業者と打ち合わせを」という回答以外は帰ってこないのではないかな、と思います。
タイル剥落は、人命にかかわることがありますから、将来的には落ちにくいモルタルで埋めてしまうのがいいでしょう。 見栄えは悪くとも、人命優先です。
>匿名さん
人名優先、という点には賛同します。
お金のことを考えないのであれば、乾式工法にしてしまえば良い、とは建築士の方はおっしゃいますね~。
ちなみに、タイルで剥がれてくるのは、そのモルタルと躯体との接着部分のケースも多いですね。
工法の問題かとは思います。シール材がきれれば水も入りますし、水がはいれば剥がれますから、、、
今はいい塗料もでてるみたいですし、塗装でいいんじゃないのかなーって私は思ったりしますが、どうなんでしょうね~。
見た目で危険でも、高級そうに見えるのでタイルは使われるのでしょうが、見た目は不細工でも安全な方を取ることに相当な抵抗はあります。 マンションを売るには見た目も大切だからに販売会社の戦略を感じます。