総会では、多くの場合、フロントが議案の補足説明を行います。
総会での「説明」はフロントの仕事の一つですし、管理組合も、そのように認識しているマンションは非常に多い。
なので、「一般的には」、フロントが説明をしているマンションが多いです。
それを踏まえた上で、「それが当たり前」だと思ってるようなら、ちょっとだけ別の視点の話もあるんじゃないかな? というのが今日の話です。
総会での説明は、管理組合理事会の業務
根っこの話、総会参加者への議案の説明は、理事会の業務です。
議題を作り、総会に提案しているのは理事会だからです。
であるならば、その説明も理事会の業務です。
実際は、管理会社が仕事としてしてる
とはいえ。
ほとんどのマンションでは、管理会社が参加者へ説明をします。
OJT(※)だとかで、先輩からそう教えられているフロントの方も多いと思います。
※OJTについて
オンザジョブトレーニング。
実際の業務につきながら、部下を教育する手法。
要するに、現場での実地訓練。
入居者としても、それを望むケースが多いです。
理由は、「人前でしゃべる」ことを苦手と感じる方は多いから、かな。
役員も1年で交代する中で、議案の解説をするのも結構大変ですし、管理会社が当たり前にやってるケースも多いですよね。
問題は、議案に対して否定的な意見が出た場合の矛先
マンションの問題はさまざまであり、また、利害関係者もあちこちに散らばっています。
そのうえ、考え方もさまざまな人たちが一緒くたに住んでる。
なので、理事会やフロントが練り上げた議案であったとしても、新しい考え方が総会で提案されたり、あるいは反対の意見が出たりしするわけです。
フロントがその時に困るのは、矛先が管理会社(というか自分)に飛んでくること、じゃないですか?
(というか、私はこれが一番困ります)
共通認識として、「議案は管理会社が作るもの」という認識があって、さらにそれを説明しているのが管理会社のフロントだったりするので、わかる話ではあるのですけれど・・・。
役員さんに議案の説明をしてもらう
一つの解決策として、フロントが説明しない、という選択肢があります。
私は、よく理事長さんにお願いしています。
どんな協議をして、どんな懸念があって、何を解決したくて、この結論に落ち着いた、ということは、管理会社から説明するより、入居者が言ったほうが絶対に、”響き”ます。
微妙な判断の結果、そのような結論にたどり着いた、という場合は、経緯の説明含めて、理事会の言葉でやってもらうとよいです。
へんに、フロントがフロントの言葉で説明してしまうと、やっぱりそこにはフロントの重いとか、気持ちとかが入ってしまって、結果として、受け取り手(区分所有者)も、「管理会社が決めたことに対して意見がある」という風になっちゃうので。
事業報告、会計報告は、管理会社が報告したほうがいい
最低限、事業報告と会計報告は、フロントやればいいと思います。
実施確認と会計業務は、業務として受けていることなので、まー、さすがにこれを理事会に説明させる必要はないんじゃないかなあ、とは思います。
管理会社の教育体制も、各社様々だろうと思うので、正直、他社さんがどうしてるかって私はよくわかってないのですけれど。
フロントとして、OJT教育を受けた場合、たぶん、ほとんど、先輩フロントがしゃべってると思うんですよね。
それが悪いとは思わないのですが、うまいこと使い分けはしたほうが(自分が)楽ですよ、って話でした。
完全自主管理していたとき、大変苦労しました。 管理規約などほんの少数しか知りませんから、何でもありの総会運営でした。 それでも、専門的知識者が多い土地柄なので、世間の常識による説明で、多くの方が納得されました。 議決するときもきちんと数を確認し、拍手で承認などの馬鹿げたことは起きませんでした。
自主管理は大変だろうと思いますねー!
そのぶん、やりがいもあるでしょうね~!
やりがいは後からついてきます。 きちんと説明して、住民の皆さんも理解し、仲良くなれば申し分ありません。 問題も早期に話してくれますから、大ごとになりません。