組合運営関連

アンケート結果の判断は慎重に!

マンションの決議は、「多数決」が支配します。

とはいえ、なんでもかんでも「数の多い方が正しい」となってしまえば、それはそれで無法地帯。

なので、そういうのを回避するためにも、区分所有法や、マンション管理規約には、いくつかの安全装置があったりするわけですね。

 

とはいえ。

それらの安全装置が作動するということは、大きな問題が噴出しちゃってるということ。

役員や、フロントの立場からいうと、そこに至らないような運営をしたいです。

 

そゆわけで。

今回は、それらの安全装置の話ではなくて、そこに至る前。

「アンケート結果を読み解くにあたって、管理組合役員(と、あとフロント)が持つべき思考」の判断についてのお話です。

いつも以上に「私見」です。

本件の本質的な部分は、統計学を学んで下され。

アンケートの目的

前提条件として。

アンケートで行う事は「住民意識の調査」であって、「賛否を問う事」ではないです。

もちろん、アンケートで「賛成・反対、どちらですか?」と問う事はあるのですが、それで導き出された多数決に必ず従わなければならない、というわけではないです。

どういうことかというと、「賛成してる方が多い」ことを判断材料に「案が支持されている」ことを確認して、「実行の意思決定する」といった具合です。

 

つまり、ただ「賛成票が多数(あるいは反対票が多数)」という根拠だけで物事を進めていると失敗しますよ、ってことです。

賛成・反対だけで判断すると、「賛成が多いから賛成の方の選択をしないといけない」みたいな事になってしまうので。

実際、そんな発言を聞いたりしますけど、あんまりよくないです。

アンケートの賛成・反対の意見の真意も考えておく

大切なことは、「回答者は何を思って票をいれているのか」です。

以下で分類してみました。(パッと思いついたあたりですが)

アンケートに賛成する方の心理

  1. アンケート内容に賛成している
  2. 組合役員(あるいは管理会社)を信用している
  3. 理解不足・運営に興味がない
  4. 組合運営の都合ではなく、利己的な都合を優先させた結果

1番はいいです。ルールを理解して、良いと思って賛成するわけなので。

問題は、2~4番。

これらは、アンケートの趣旨とは若干ちがった思考で回答しています。

完全にノイズ、本音を言えば、回答して欲しくない層です。

浮動票みたいなイメージですね。これを「総意」と取り違えると、やけどします。

 

これらの心理は、賛成だけではなくて、反対側もほぼ同じ理由を持っています。

アンケートに反対する方の心理

  1. ルールの再考を希望している(腹案がある)
  2. 組合役員(あるいは管理会社)が気に入らない
  3. 理解不足・運営に興味がない
  4. 組合運営の都合ではなく、利己的な都合を優先させた結果
  5. 全体としては同意しているが、一部に不満があるので賛成しない

2~4番は同じです。

さて、反対票で特に注意しないといけないのは、4番です。

具体例で行くと、管理費・修繕積立金・使用料の値上げなどですね。

マンションを終の棲家と考えている層と、数年で売り抜ける層(あるいは賃貸物件)とでは、明確に利害関係が衝突します。

どちらの意見を優先させるかは組合の判断によるのでしょうけれど、少なくとも相容れることはないので、賛成にもっていきたいのであれば、「納得感の演出」的なものが必要ですね。ここは管理会社のスキルなのかな。

例えば、修繕積立金の増額であれば、すんごい値上げするプランAと、そこそこ値上げするプランBを出して、「どっちがいいですか」と聞く、みたいな感じです。

実際には、プランBで落ち着かせたい、という場合に私はよくやります。

 

それと、5番についても、アンケートでは反対票と数えることにはなりますが、もったいないです。

対策は、「何に引っかかっているのか」を拾い上げるアンケートにすること。

例えば、「条件つきで賛成」という項目を入れるとか、条件を細分化してアンケートをつくるとか、コメント欄を作って拾い上げるとかです。

まとめ的なやつ

条件次第で、回答者の心理は他にもあると思います。

大切なことは、「回答する人間が何を思ってマルバツ付けるのか」ということを、一度、想定しておいたほうがいいということです。

また、票が割れそうな場合は、事前にルールを決めておく、とかもやりますね。

例えば、防犯カメラが必要か不要か、という場合です。

おそらく5割で意見が割れる、ということが想定されている場合は、「票が多い方を無条件に採用します」と事前にアナウンスしておく、とかです。

結局、それで良かったのかはよくわかりませんけれど、少なくともそこにかける労力はそれで終わりますよね。

なんでもそうですが、あまり長く悩まず、すっぱり結論を出した方が建設的です。それがどのような結論であれ、です。(しばらく考えない、という結論も大切です)

 

どうしたところで意見は割れるので、どこかでエイヤーしないといけない場合は、「どういう形で落ち着けるのか」、ということは考えておきたいですね。

そんな話でした。

ABOUT ME
はじめちゃん!
はじめちゃん!
分譲マンションを管理する会社に勤めています。 資格:管理業務主任者/マンション管理士/宅地建物取引主任士/マンション維持修繕技術者/二級電気工事士/建築業計理士二級/二級建築士/1級船舶免許

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