組合運営関連

マンション管理組合とコミュニティ条項(に、対する個人的な意見)

コミュニティ条項。

の、話はここでまとまってるのでご一読ください。

http://momoo-law.hatenadiary.jp/entry/2016/03/21/230236

 

大筋において、私も同意見です。

組合から話があった場合、フロントとしては、上記サイトの話を適宜伝えるくらいで、仕事としては十分かと思います。

そのうえで、あとは管理組合の判断に委ねるしかないかと。

 

この話。

最大のポイントとしては、「マンション管理組合は、その管理費の中から、コミュニティ活動に必要なお金をだしていいの?」

という疑問が、解決していない、ということろです。

(解決していないというか、国や裁判所の情報発信の「方向感が定まらない」という感じかな。行政は明言を避けているように見えます)

 

「コミュニティ活動に必要なお金」とは、例えば「お正月の飾り」だとか、「美化活動の資金」だとかのお金のこと。

マンションの施設や設備の維持・管理に、「直接的には」不要な業務のことです。

 

内容についてはリンクで弁護士先生がまとめていらっしゃるので、ここでは個人的な意見を。

法的に、「良い、良くない」は、すごく微妙な話なので、特に、標準管理規約のコメントについてはよくよく読み込む事をお勧めします。

また、実際には状況次第でケースバイケースなので、必要に応じて専門家にお尋ねください。

 

フロントが持つべき最終的な結論(個人的な意見)

中庸であれ、です。

この項は、管理会社のオフィシャルな見解ではなく、私個人の意見として書いています。

なので、なんらかの誤解や曲解があっても私は受け止められませんし、話半分で聞いてください。

 

コミュニティ活動は重要です。

「住みやすいマンションのために、良好なご近所づきあいを」ということですから、そりゃ大事なことです。

マンション管理に携わるプロとして、この観点は忘れてはいけないと思いますし、重要視するべきだと思います。

 

ただし。

それと同時に忘れてはいけないのは、「活発なコミュニティを歓迎しない層」の存在です。

「マンションを盛り上げよう」という方と「人付き合いをしたくないからマンションを買った」という方が同居するのがマンションであって。

そしてそれは、「どっちが正しい」ということではない、と私は認識しています。

選択であって、生き方です。

 

識者の方は、マンションにおけるコミュニティの重要性について説きます。

また、災害時には隣人との関係性によって、迅速な対応が期待でき、という話、これもわかります。

なのですが、そういった活動に対して「勘弁してよ」という感覚を持っている方も少なからずいて、そしてそれは責められるようなものではないと思います。

(生き方、なので)

 

少なくとも私はそう捉えていて、だから、「是が非でもコミュニティが活発なマンションでないと”いけない”」とは、とても思えないです。

そんな感覚は、個人の価値観の押し付けでしかなく。

「隣人関係が希薄なマンション」があっても、それはそれで尊重されるべきで、外野に文句を言われる筋合いはないことです。

(当然、利益も損失も住人が100%受け持つ、自己責任の範疇です。良い面と悪い面も両方受け止めないといけない)

 

「コミュニティが重要」とだけ正論を吐くのは、少々、こう、「あー、まあ、ほら。そういうのもいいんだけどさ」と思います。

あえて言うことはありませんけど。

 

***

 

そういうわけで、マンションに、仕事人として関わるフロントの立場としては。

第一に、理事会の意向を重視すべきだと思います。

管理会社と管理組合はそういう関係で、フロントはそういう役回りだからです。

 

と、同時に。

どちらの意見も尊重しないといけないです。

「どちらの意見も尊重する」、ということは、「どちらの味方もしない」、ということです。

マンション外の第三者として、マンション運営に携わるというのはそういうことなのかな、と。

(マンション管理士だと立場はちょっと違いますよ、彼らはコミュニティ推進派が圧倒的に多数でしょう。そして理事会も、基本的にはマンション管理士にそれを求めるでしょうから、自ずと行動も思考も違うものになるはずです)

 

なんにしても。

どちらに進もうとしても、現状から変化させる以上、一定の抵抗がある事は予想できるので、管理会社としては、「理事会としてどうしたいのか」という事と、「マンションの総意としてどうしたいのか」ということは、確認した上で舵を切った方がいいです。

 

***

 

そんなわけで、お住まいの方が「アレしたい」「コレしたい」というなら、「どうぞどうぞ」というスタンスでよく、あえてそこに口をはさむ必要はないと思います。

ただ、忘れてはいけないのは。

可能性として、それをしたいのは一握りの言い出しっぺで、多くの方はそれに消極的である、かもしれない、ということ。

別段、コミュニティ活動に否定的なわけではないですが、まあ、そういう可能性は考えておいた方が良い。

 

個人的な経験ですが、「俺だってこんなことせずに家でテレビ見てたいですよ!」とキレ気味に言われたことあります。

まあ、これって、人間の本音なんだろうな、と。

 

管理組合に注意して欲しい事

こういった「正解のない問題」については、フロントに協力を求めたところで、恐らく解決しません。

まず、管理組合(理事会)が意見をまとめ、管理会社に指示を出さないと、管理会社としても進めようがありません。

 

また、何より、この手の話は大モメにモメる事が容易に想像つくので、フロントも、あえて立ち入りたくないというのが本音です。

単純に、仕事が増えるので。

(フロントはこの手の話に対して一切のインセンティブがありません。だから消極的になる、という図式は理解しておいた方が良いと思います)

 

管理会社は営利目的で管理業務を受託しており、そして、その仕事ぶりに対する「良い評判」は、顧客の拡大に繋がるので、そらまあ、口では良い事を言ってることも多いです。

「我が社は、マンションのコミュニティ活動にも力を入れ~~」とか。

クリスマス会を率先して扇動したりしてる会社もありますし。

 

のですが、少なくとも、現場を見る限り、8割か9割くらいの住人さんたちは、そういったコミュニティは求めていないように思います。

ゆるーく、仲良く、程よい距離感でお付き合いをしたい、と。

 

強制力の働くコミュニティは負担じゃないですか?

PTAや子供会が今、どうなってますか?

 

「隣人」と「友人」とは違っていて。

そして、それはたぶん、口で言うほど簡単なもんではなくて。

そうそう埋められるようなもんじゃないのだろうな、と思ったりします。

 

コミュニティ条項の削除によって、マンションコミュニティが衰退するか?

何かと議論を巻き起こした(らしい)本条文の削除ですが。

ごくごく個人的な意見であれば、「こんなもんはブレーキにもアクセルにもならん」というのが正直なところで、実際に、何も変わりませんでした。

規約が改正となってからしばらくが立ちましたが、マンションではこの話題がでたことは、少なくとも私の経験ではありません。

(原因は、まあ、単に無知、も含めていろいろあるんで、そう単純な話ではないのですけれど)

 

マンションにおけるコミュニティの構築は、とてもとても難しく、デリケートな話です。

万が一にでも、ケンカに発展する様なことがあれば、当事者たちの人生を大きく狂わせる可能性もあるわけなので。

 

フロントは、担当を変わればそれまで。

管理会社は、管理がなくなればそれまで。

では住人は?

 

この辺はしっかり考えておかないと、怖いかな、と。

 

確かなことは、自治会費の支出はダメなこと

知る限りにおいて、自治会費を管理費から支払っているマンションは、まだまだあります。

 

この場合、大きな問題点は3点。

  • 自治会への加入(自治会費の支払い)が、事実上強制となってしまうこと
  • 負担割合が、専有部面積によって変わってしまうこと
  • 自治会費と、マンションの管理費の区分経理ができていないこと

ですね。

以下でちょっと補足。

 

自治会への加入(自治会費の支払い)が、事実上強制となってしまうこと

「自治会とは」、という話になるとちょっと長いので割愛します。

 

ポイントは、本来、自治会への加入は個人の任意というところ。

なので、「住んでいるから入りなさい」と、誰かが勝手に決めていいことではなく、本当は、1件1件に加入の意思を確認しないといけません。

(少なくとも、法律ではそうなっています)

実際には、引っ越しの中で自動的に入る様な流れになってたりしますし、世間体(特に、子供を通した関係性)もあるので、「自治会に入らない」という選択肢はない可能性もあります。

(地域にもよります。田舎に行くほど目に見えない強制力は顕著です)

 

自治会費をマンション管理費から支払うとなると、全員が自治会費を自動で払わされることになってしまいます。

それだと強制加入のような状態なので、これはよくありません。

(強制加入を否定する判例もあります)

 

負担割合が、専有部面積によって変わってしまうこと

自治会費は、定額です。

対して、管理費は、専有部面積によって負担割合が変わります。

 

例えば、1件500円の自治会費で、マンションは2室(A室は10平米、B室は90平米)だったと仮定します。

本来は、A室500円B室500円の合計1000円。

となりますが、管理費は部屋の大きさで算出されています。

 

結果、持分割合で計算すると、A室は100円B室が900円を払うことになります。

ここまで大きな差が出るケースはまれですが、管理費から支払うとなると、多かれ少なかれ、ズレは生じます。

 

自治会費と、マンションの管理費の区分経理ができていないこと

自治会費と、マンションの管理費は別です。

それぞれの組織の成り立ちからして違うので、別会計で処理しないといけないです。

 

なのに、それを管理費から支払うとなると、同じ会計部門から払うことになります。

会計上、大きな問題があります。

 

そんなわけで、自治会費を管理費から払っちゃダメ

じゃあどうするのか、現金で集めるのですかというと、それも面倒なので、自治会費と管理費を一括して回収する方法が一般的です。

マンション会計と自治会費を区分して経理すること。

あとは、振込手数料の負担を自治会と協議、って感じですね。

(実際には、このへんかなりナァナァで、振込手数料はマンション負担で行っているケースは多いです)

 

おしまい

すごくざっくりと言うと、管理組合が団体として何に支出するかは管理組合が主体的に決定すればよろしかろう、と思いますし、これがごくごく常識的な意見ではないかな、とは思います。

 

が、管理組合の成り立ちを考えると、むやみやたらと費用支出をしてはイカンというのもごく正しい意見であり、さてどうするか、という感じです。

 

注意点としては、判例や行政からの指導もうまくまとまっていない問題であるが故に、訴訟リスクもなきにしもあらずなので(あったらおそらく全国1例目です、おめでとう)、注意が必要です。

当然、訴訟に繋がらなかったとしても、かかった費用に対して、必要か、不要か、という議論に巻き込まれると不毛なので、慎重にすすめたいところです。

ABOUT ME
はじめちゃん!
はじめちゃん!
分譲マンションを管理する会社に勤めています。 資格:管理業務主任者/マンション管理士/宅地建物取引主任士/マンション維持修繕技術者/二級電気工事士/建築業計理士二級/二級建築士/1級船舶免許

POSTED COMMENT

  1. 器用人 より:

    マンションの管理組合と地域の町内会は、歴史的経過があり、そのマンションにより異なります。 地域の町内会で、運営が一部の有力者の利益誘導組織になっているところは、マンションの管理組合加入を嫌います。 理由は、民主的なマンション管理運営が行われているマンションでは、「リベラル」な方々が多く、利権誘導の町内会とは、「水と油」です。 掲示板でも、地域自治会への批判投稿をよく見かけますが、マンション管理組合で解決できる問題ではなく、地域自治会で解決すべき問題です。 解決はマンション管理運営よりはるかに複雑で、政治的問題も絡むため、容易ではありません。

  2. 行政も自治体に頼ってる部分も多々ありますしね、自治体は自治体で、なんとも言えない問題です。

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