GTD、ってご存知ですか?
説明が難しいのでWIKIPEDIAのリンクを貼っておきます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/Getting_Things_Done
私は、このGTDの考え方を利用して、仕事の進捗管理をしています。
ま、細かい話は置いといて。
私が実際にやってることを紹介します。
注意点として、GTDを自己流に解釈し、そして簡略化しています。その結果、曲解している部分もあります。きちんと知りたい方は専門書を購入したほうがいいかもです。
ここでは、若手(少なくとも、30歳以下)向けに書いています。
役職によってはこんなヌルヌルの考え方では通用しない場面もあるでしょうから、そこはご自身の能力、立場で使い分けを。
GTDの基本的な考え方
人間は忘れる、という考え方を前提に、やらないといけないことを「覚えない」そして「思い出さない」。
そうすることで、脳みそのパワーを、「眼の前の処理だけに集中させる」。
そのための手法がGTDです。
人間、自分で考える以上に、「思い出す」こと、そして、「次にすることの整理」に脳みそのリソースを使っているので、システムでそこのモヤモヤを解放しよう、というのがキモです。
GTDを利用した仕事管理
GTDは、次の5つのステップからなります。
- 収集:頭の中にある「やらなければならないこと」「気になっていること(問題)」を集める
- 処理:集めた内容を、分類しリスト化する
- 整理:実行する順番を決める
- 実行:「出来ること」を順次片付ける
- 見直し:抜け・漏れはないか確認する
ステップ1 収集
GTDにおいて、フリーランスや経営者であれば、この収集のステップは非常に重要です。
なぜなら、ここで集めたリストたちが、将来の自分や企業を形作る源泉となるからです。
ですが、僕らってサラリーマンであり、業務のやり方を整理したい、ってことですよね?
(役職や立場にもよりますが)根本的に、業務って与えられるものなんですよ。
ですので、収集のステージを、次のように置き換えて認識します。
やらないといけないことのリストアップ
「A会議の議事録を作成する」とか、「B会議の資料を作成する」とか、そういったリストがここに挙がります。
補足:GTDがなぜ素晴らしいのか?
それは、「今はやらないでもいいけど、将来やればきっと素晴らしい結果が得られるであろうアイデアリスト」が作成できることです。
しかし、先程説明した「やらないといけないことのリストアップ」からは、上記の効果は期待できません。リストにはアイデアなどなく、やらないといけないことしかないからです。
でも、最初はそれでいいと思います、何度も言いますがサラリーマンなので。
ですが、慣れて余裕ができたら、是非、「改善したいこと」も収集してください。
それは例えば、「エクセルのショートカットを覚える」とか、「気になった本を読む」とか。あるいは、「業務を改善するためのプランを検討する」とか、そういうことです。
ただし、少なくとも、「毎日の業務に追われている」間は、余計なことせずに「やらないといけないことのリストアップ」だけに集中したほうがいいでしょうね。
ステップ2 処理
ステップ1で出来上がったリストを、次のように分類しましょう。
- 期限があり、差し迫っていること
- 期限があるものの、だいぶ先のこと
- 期限がないこと
次は、「期限があり、差し迫っていること」を細分化します。
(2と3は無視し、存在しないことにします。この時点で頭から消し去ってください)
- すぐに(2分以内に)終わること
- 1時間以内に終わること
- 1時間では終わらないこと
- 他人からの連絡待ちのこと
補足ですが、「1時間では終わらないこと」と判断したタスクは、「何時間かかるか」を目算でよいので書いておくと良いです。
多かれ少なかれ、必ず誤差があります。自分の感覚と現実との誤差を知ることは、次の計画の立案の役に立ちます。
ステップ3 整理
先程整理した情報を実行する前に、「実行する順番を決め」ます。
他人から連絡待ちのことは、とりあえず何もすることはないですが、期限が差し迫っているようなら、「いつ出来上がるか」を確認するくらいはしておきましょう。
あとの順番の決め方はスミマセン、各自で考えてください。ケースバイケースですしなんとも言えません。
なお、本来のGTDでは、このへんで「計画の細分化」という作業が入ります。
例えば、「資格取得」という計画であれば、「毎朝問題を10問解く」「模擬試験を受ける」などです。
仕事に置き換えるなら、「部下を育成する」という計画の場合、「毎週ミーティングをする」「A業務を教える」とかです。
ですが、どうでしょ?
非常に難易度の高い仕事を抱えているなら細分化も必要ですが、あなたはそのタスクリストを見て、「次に何をするべきか」がすぐに分かりますか?
それが理解できるようなら計画の細分化は不要でしょう。プランニングに無駄に時間をかける必要はないです、めんどくさいですし。(少なくとも、私は仕事では細分化という作業をしたことがありません。プランを作るより作業したほうが手っ取り早いので)
ステップ4 実行
整理したタスクをひとつずつ実行します。
ルールは、「必ず、ひとつずつ」。
2つのタスクを同時進行はしないほうがいいです。いろいろ大変なので。
ところで、1日の時間のうち、「何割が自由に使える時間か」を把握されていますか?
来客、電話応対、会議。
会社や役職にもよるでしょうが、案外と、自分の抱えている仕事に充てる時間というのは、少ないかもしれません。
緊急で割り込んでくる仕事もありますしね。
認識と現実にギャップがあれば、「いつまでたっても何故か終わらない」がありえます。
まー、知ったところで改善しませんが、本格的にやばそうなら、上司に「コレ終わんないです」くらいの報告は入れたほうがいいかもですね。
ステップ5 見直す
抜け・漏れを防ぐためと、全体の業務量の常に把握をするためにも、一連のタスクリストは、毎日見直します。
サラリーマンの仕事量なら、なれると5分くらいで終わるはず。
とっておきの方法
私の方法です。
「リストを作る」という方法でこのページを書きはしましたが、よほど切羽詰まっている時以外、仕事では私はリストを作ってません。
どういうことかというと、リストの代わりになるものを用意しています。
それが、紙資料の束です。
仕事なので、「やらないといけないことリスト」で挙げた業務には、何らかの資料がありますよね?
資料がなければ、A4の紙に内容をメモをしたものでもOKです。
とにかく、ステップ1での「収集」に相当するリストの紙資料を、リストの代わりとして活用します。
それをクリアファイルに、一つのタスクごとにまとめてはさみます。
そのクリアファイルを一つのリストとして活用し、ステップ2から順に処理を進めます。
すると、毎朝「今日やらないといけないこと」のクリアファイルがデスクの上に置かれることになるわけです。
(なので、クリアファイルがない仕事は完全に忘れてすっぽかします)
終わり
「タスク管理に相当する処理は何もしていない」という方で、「仕事が終わらず常に追われててとてもつらい」という場合。
「何をいつまでにしなければならないのか」が明確になれば、心理的なストレスがすごく減ると思うんですよね。
結果、ミスも減りますし。
いろんなやり方があるでしょうし、必ずしもここで紹介した手法が正解とは思いませんが、一つの事例として、何かの参考になれば。