マンション管理のはじめちゃん!

『マンション管理』のこととか。筆者はフロントマンだよ。

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マンション雑記

マンションフロントの働き方改革、についてのお話

更新日:

以前、話の流れで、標準管理業務委託契約についてケチをつけました。

参考リンク:⇒このへんの流れ。

そしたらば、2018年1月25日付のマンション管理新聞に、「標準管理委託契約の改定案」についての記載があったので。

そのあたり、コラム的に書きなぐり。

(そういう話しもあったんですね、知りませんでした)

ちなみに、内容についてはWEBで見つかりませんでした・・・。

変更内容については触れませんので、本記事では、雰囲気で察してください。

 

このごろ流行ってる「働き方改革」

すでに、日本という国は「先進国」とは言えなくなりつつあるような感じですが、とはいえ、いまもってGDPで考えても世界第3位。

有数の経済大国である事に何ら違いはありません。

(ちなみに、人口ベースでは、まだ世界で11番目。老人の比率がヤバいのはご存じの通り)

 

経済の話は専門でないのでパスしますが、なんにせよ、世間的に、「24時間働けますか」的な、バブリーな雰囲気は日本からは消えてしまいました。

これは単純に、経済成長もいいところまで進み、衣食住に充足し。

んじゃあ、「次は何が欲しくなるか」というと、精神的、人間的な欲求が強くではじめている、と。

まあそういう、あっちいきこっち行きの、循環の話なんじゃないかとは。

あと、共働きが増えたってところも大きいかな。奥さんに家事や子育てを任せて、旦那は外でサボってれば許された時代は終わりましたから。

(どう考えたって仕事より子育ての方が大変でしょ・・・)

 

で、そんなわけで。

どちらかというと「ブラック感の強い」不動産業界に連なるマンション管理業界にもその波は押し寄せており、現実に、働き方改革のメスは、大手を中心に入り始めています。

 

いまや、誰でもスマホでそれなりの知識が得られる時代です。(グーグル様&アップル様が新しい時代を作りました、ありがとう)

その結果、個人でも、やる気になれば訴訟ができるくらいの情報は、容易に手に入るようになったわけです。

 

その流れで、大手であればあるほど、訴訟リスクと、それに伴うイメージの低下に気を使わなければならなくなりました。

油断してると、残業代を過去にさかのぼって請求されたり、メディアでぶっ叩かれたりと、良いことありません。

まあ、痛い腹をつつかれて痛い痛い言ってるわけですからね、自業自得といえば

法的に逃げ道もありませんしね。

 

マンション管理の業界が、いつまでブラックであり続けられるのかは私の知るところではありませんが、いずれ解消されるのだろうとは思います。

管理会社って、ほとんどの会社が大企業ですからね。

「そんなもん知るかボケー!」と喚き散らしたらある程度は解決してしまう(?)中小と違って、『社会的な責任』からは逃げられない。

(あぐらかいてる経営者の皆さんは、いまのうちに社員のゴキゲンとっとかないとイカンですね。人手不足で転職が容易になった挙句、債務整理が落ち着いてヒマになった弁護士がここに金脈をみつけたら、恐ろしいことになるゾ)

 

契約上、フロントの総会・理事会への参加条件は、はっきりしていない

現在の標準管理委託契約には、理事会のサポートとして、「甲(管理組合)の求めに応じた理事会議事に係る助言、資料の作成」くらいにしか書かれてません。

(多くの管理会社はこれに右へ倣えで流用していますから、理事会や総会への参加を求められれば、管理会社や、フロントは断る術を持ちませんでした)

 

マンションと管理会社は、上記の条件で契約します。(もちろん違う場合もありますけど)

ポイントは、「忙しいマンションも、そうではないマンションも、同じ条件」というところです。

同じ条件なので、「料金を設定する単価も同じ」なわけです。

 

なので、

  • 1ヶ月に1回(年間12回)の理事会を行うマンション
  • 1年に1回しか理事会を行わないマンション

これだけ条件の違う2つのマンションでも、管理会社へ払うお金は同じだったわけです。

明らかに仕事量が違うのにね。

 

明らかにコストが違うにもかかわらず支払いは同じ、というフシギな状況が長いこと続いていました。

もちろん、これは管理会社側の責任であって、管理組合にはなんの落ち度もありません。

管理組合は、契約上の義務の履行を求めているだけなので。

 

誰が得してるのか

これによって得しているのは、相対的に安いお金で管理会社に働いてもらえる、「管理会社への要求の多い活発な理事会」はもちろんですが、当の管理会社もでしょう。

様々な考え方はあるものの、ざっくりとしたどんぶり勘定で得をするのは、料金を決める側の人間であることは間違いないからです。

(そうでないのであればただのアホ)

しかし、その利益の源泉は、静かな管理組合と、そしてフロントだったわけです。

 

虐げられる、おとなしい管理組合

会社は利益を得ないといけません。

これは、どんな会社でも同じです。

よくよく勘違いしちゃいけないのですけれど、利益を得るという事は、人間が呼吸をするということと同じくらい大切で、そして尊いことなのです。

 

では、管理会社みたいなビジネスモデルの会社が利益を増やすにはどうするか。

一番簡単なのは、より多くの業務を一人のフロントにもたせればいいわけですね、一番頭の悪い解決方法でもありますけれど。

(独立系の管理会社は、相対的にこの傾向が強いように思います。なんとなく話聞いてると、近年はちょっとずつ改善はされているようにも思いますけれど)

 

そして、

常軌を逸した業務量が生み出され。

サビ残がまかり通る業界、となったわけです。

オソロシイ。

 

そこでフロントは考えます。

「自分が生き残るにはどうすればいいか」

もちろん辞めれば済むことなのですが、まあ生活もありますし、そういう短絡的な話でもありません。

また、同時にここ20年くらいは、どちらかというと人が余っていた時代でしたから、辞めたところで行く先はまた管理会社。

余計に、「今の会社で生き残る」方法を模索するわけです。

 

フロントの評価

一方、フロントの評価基準は、かなり「あいまい」です。

めちゃんこ優秀な人でも、営業マンのように、「売上●●万円達成!」みたいな、わかりやすい指標が無いからです。

客観的な指標が無い中で、人を評価するという事は非常に難しく。

結果、給与体系は、年功序列に近いものにならざるを得ません。

 

フロントは、「良い仕事をした」としても、思うように給与はあがりにくい傾向にあります。

となれば「良い仕事をする」ことにインセンティブが働きにくいわけですね。

CS(カスタマーサティスファクション。顧客満足のこと)なんて言葉が流行り始めたのも、(会社によっては違うと思いますが)ここ最近の話ですし。

 

となれば。

どうなるかというと、戦略として、フロントは「日々が終わればそれでオッケー!」という考え方に流れやすいんですよ。

※もちろんプライド持ってやってる人もたくさんいます。フロントの皆さんをディスってるわけではないのです!

 

なので、フロント個人の能力が高ければ高いほど、「厳しい管理組合には気合入れて応対するけれど、甘めの管理組合のときは(ばれないように上手に)手を抜く」となっちゃうわけです。

マイナスが、おとなしい管理組合に押し付けられちゃってる感がある。

逆に、「全ての管理組合と100%!」なフロントは、自ら生み出した業務量にあっさりと潰れちゃうか、もしくは、打っても響かない管理組合に絶望して、やっぱり潰れちゃうか・・・。

これは、良い悪いじゃなくて、そういう構造になっている(ように私は思う)、という話です。

 

構造的にこうなる様に出来上がっちゃってて、そしてそれがまかり通っていて。

これってよくないなーって思ってました。

 

そういう話をすると「フロントにプライドは無いのか」ってな向きの意見もでてくるのですが、それとこれとは別の話でしょう。

それは自分が自分に対してもつものであって、他人にとやかく言われる筋合いはないと思うからです。

 

 

必要なことは、契約内容の明確化

「管理業務委託契約」に求められるのは、つまり請け負った範囲の明確化なわけです。

今回おニューになった、標準管理業務委託契約書でそれが十全に補えるかどうかは別として。

 

まずは、管理会社が「自社のサービスの基準」を決定し、それに対価を設定しないといけないのです。

標準管理業務委託契約に右へ倣えで、自社にあわせて契約書の改造を行ってこなかったのが管理会社であって、だからその責任は重い。

 

「理事会に1回参加したら、いくら請求いたします。議事録作成するなら追加でいくらです」とか、まあ理事会に限った話じゃないですけど、そういう話はきっちり決めましょうよ、と。

それができない(というかしない)のであれば、いつだって不利益を被るのは自己主張の少ない組合なわけで、やっぱりそれって管理会社は損しないようにできてるんですよ。ルールを作る側なわけですから。

 

振り回されるフロントも気の毒ではあるんですけど、まあ、それはイヤならやめればいいんじゃないの?って話ですし・・・。

そのおかげで、仕事が早いやつは勝手にのんびりしてるわけですからね。

自分の選択した人生であれば、そこに一定の理屈と信念を持って頂きたいところだと思うので、僕の考え方で言えば、あんまり同情の余地はないのかなって思ってます。

というか、そういう同情は、彼らの人生に対してむしろ失礼かと。

(話聞いてると本当にヤバい会社もあるので、全員がそうだとはとても言えないんですけど・・・)

 

要するに、だんだん管理会社の経営が厳しくなってきたんじゃないの?

経営戦略的な話なので、私にはよくわかんないのですけれど。

今までのやり方でやっていけるなら、会社はそれで(というか、それ”が”)よかったはずなんですよ。

わざわざ大々的にやらんでも、したたかに裏で動いたほうが、実入りは多いわけですから。

 

一方。

マンション管理業界には、若干の先細り感がでています。

どちらかというと「安定した業界」として紹介されがちではありますが、今時点においては、それもどうかなーって。

 

確かに、マンションのストック戸数は順調に右肩上がりですけれど、いずれそれが頭打ちになる時期は来る、というか、いつまでポコポコ新築マンション作ってんだ?って話で。

人間が減ってるんですから、それに伴って住居が減るのはごく自然な話です。

核家族化による世帯数の水増しも、もうそろそろ期待できないでしょうし。

 

となれば、業界自体が、なくなりはしないまでも、成長しなくなるわけです。

それって企業にとってはすごく恐ろしいことで・・・。

 

***

 

市場自体が縮小(?)していく中。

本業で伸び悩む管理会社が今後どうするかというと、そりゃもう、ストックした世帯にタカるしかなくなるわけですよ。

例えば、今って長谷工がテレビでCMやってるじゃないですか?

 

「マンションのことならはっせっこー♪」

 

っての。

要するにアレなんですよ。

 

ゆりかごから墓場まで。

マンションを建ててから、もう一度新しく建てなおすまで。

今まで、(なぜか)手をつけなかった事業に目を向けたわけです。

(本当に、「なんでやらないんだろう」と、ずっと思ってた)

 

営業マンにとって、最大の障壁ってなにかわかります?

「話を聞いてもらう事」なんですよ。

潜在的な顧客にアタックする場合はまたちょっと別なのですけれど、「購買意識が顕在化した層を効率的にあつめる事」が楽してお金儲けする最大のポイント。

だからまあ、マーケティングにいろいろと会社は手を打つわけなんですね。

 

「自分のマンションを管理している」って、ただそれだけで見込み客をオートでゲットできる管理会社は、そらもう、ビジネスチャンスがゴロゴロしてる。

信頼って、そういうことだと思うのデス。

リフォーム会社にとっては、「見込み客」をあっさりと獲得できるマンション管理業は、ノドから手がでるくらい欲しい業務提携先。

管理会社としては、本業で利益を伸ばすことも難しそうだし、「じゃあ、自社でするか」、みたいな?

 

で、それはリフォームに限った話でもないわけで。

管理会社を含めた「特定の不動産業者の経済圏で生きる事のメリット」を出せれば顧客の囲い込みもできますし、いいんじゃないかなーって思うのです。

そう、それが信頼。ディスイズトラスト。

 

 

***

 

 

えっと。

そんな感じ。

 

言いたいこと

「標準」管理業務委託契約の整備も、まあそれはそれで大切なことなんですけど。

 

それ以上に、各管理会社が自社の業務を整理しないといけない。

そんなもんを管理組合に任せてるから、めんどくさい&どんくさい話になってんですよ。

だから、フロントは「管理組合さんにご指示頂ければ・・・」になるしかない。

 

「当社の業務が気に入らないなら契約していただかなくて結構」ってスタンスで営業できない限り、まあ、なんていうか、どんだけ良いルールができても、本質的なところは変わんないんじゃないかなあ、って思うのです。

 

 

***

 

さて。

今後、どうなるか、ですねー。

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